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内向・内傾・内主導技術の問題点
カレパランダー選手の写真について
カレパランダー03キッツビューエル カレパランダー04パークシティー
理論講習で使われた2003シーズンのキッツビューエルでの写真と、2004シーズンの開幕戦パークシティーでの写真です。例えば両写真を比べ、左側は内向内傾内主導、右側は外向外傾外主導などと解説しても意味がありません。両写真を見てもおわかりだと思いますが、これら1コマの写真で技術を分析するのは無意味であると思います。
・トップコントロールの解説について
新教程には
 @体幹部(と内脚を結んだライン)は、ターン内側に傾けられる−「内傾」
 A体幹部は、落下運動(抵抗)の方向に向けられる−「内向」
 Bターン内側のスキーを主に働かせる−「内スキー主導」
とありますが、これではターンのすべての部分において内傾、内向のようにとれてしましまい、現実的なターン(連続写真)とは食い違ったものになってしまうと思います。
さらに新教程には
「トップコントロール」は、バランスが保持しやすい低速のみに対応する外スキー主導の段階から、一見不安定のように見えるが高速に対応できる内スキー主導によってターン運動の原因をつくりだす段階へと習熟します。
とありますが、外スキー主導こそバランスが保持しやすく様々な条件状況への対応が有利だといえます。
切り換えから正対するまでの間は内向。スキー自体のターン力が高い場合(サイドカーブがきつい場合)は、内向している期間が長く(スキーの向きが進行方向に一致しているのに近くなる)、ターン力が低く迎え角が大きくなると内向している期間は短くなる。
・外乱に強い安定したテクニックという観点から
外傾・外脚荷重・外脚主導の場合、何らかの外乱があったとき、
重心が山側(内側)に落ちた場合は、内脚の荷重を強めることで簡単に対処できます。
重心が谷側(外側)に出てしまった場合、エッジを少しゆるめることにより比較的安全に修正できます。
内傾した場合や、内脚主導の場合、何らかの外乱があったとき、
重心が谷側(外側)に出てしまった場合、外脚の荷重を強めることで簡単に対処できますが、重心が山側(内側)に落ちた場合は、内脚のエッジを立てるか、さらに前傾するという操作が必要になり、これは危険な方向への操作になります。(内脚のエッジがかんで危険)
内向の場合にテールが滑った場合、(内向・内傾だと起こりやすい)
体が完全にローテーションしてしまい、完全にコントロールを失う。
進行方向に正対・外向の場合にテールが滑った場合、体をひねるという操作によってコントロール可能。

・汎用性のあるシンプルなテクニックという観点から

フラットバーンのロングターンという状況だけなら、内向・内傾・内足主導も可能でしょう。しかし、ショートターンでは、上体の動きに無駄がありすぎて、素早い操作はできないでしょう。使い物になりません。荒れたバーンでは外乱に弱い。新雪・深雪ではそんな滑りができるとは思えません。こぶではどうなるか予想もできません。
◎補足
・内スキー荷重だと、次のターンにすばやく入れない
外脚荷重なら、外脚を曲げていくだけで、重心を谷(次のターン内側方向)へ移動させていくことができますが、内スキー(山脚)に荷重していると単純な動作では重心を谷方向へ移動できません。
・内スキー荷重は後傾のもと
足首の曲がる角度はブーツによって制限されるので、膝を深く曲げると、重心は内足首よりも後ろに行きやすくなります。後傾しないためには、上体をかぶせなくてはなりません。
・膝に負担がかかる曲げた状態で捻りが加わると、膝は弱い


下記ページもぜひご一読ください。

塚脇誠氏
ページ
日本のスキー指導現場の特徴と課題◆スキー運動技術論
カービングスキー技術論U 《アルペンスキーのターン運動における内脚に関する一考察》
カービングスキー技術論T 《障害・傷害とターン運動技術》
カービングスキー技術論V 《アルペンスキーのターン運動と内外向姿勢に関する一考察》

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